テレビやインターネットで大きく取り上げられたように、今年の夏、ヨーロッパは酷暑でした。イタリアでも40度近くまで気温が上がりました。
日本では、家に一台ではなく各部屋に冷暖房機能エアコンがついてることは、今や珍しいことではなくなりました。
しかしイタリアでは、家にエアコンが無いことが、珍しいことではありません。
気温は高いけれど湿度は低く石造りの古い建物は涼しさを保ち易いように出来ています。
窓を開けたり、ブラインドを下げて直射日光を避けたり、玄関の前に水をまいたり、ジェラートを頻繁に食べたり…、いろいろ工夫して暑い夏をやり過ごします。
夏は夜9時頃まで明るく、夕暮れになってからバールへ出かけ、外のテーブルでおしゃべりしながらスプマンテやビールを片手に涼みます。夏のイタリアの日常風景です。
一方、エアコンの無い冬は寒いです。イタリアの家庭の暖房といえば、 "Termosifone/テルモシフォーネ" と呼ばれる壁にくっついて置かれたヒーターが多く、部屋全体を暖めるには少し難しいので、家の中でもフリースや皮のジャケットを着て過ごしたりもします。
食卓では、体が温まる豆類や野菜がゴロゴロ入ったスープの頻度が増します。
イタリアの毛布はずっしり重く慣れるまでは寝苦しいのですが、その分とても暖かいです。
旅行でホテルに滞在しただけでは、なかなか見えてこない “イタリアあるある” です。
留学でホームステイをすると、日本と違い『えーっ⁉』と驚く場面も多い事でしょう。
けれども日本に戻ってしばらく経つと、そんな日常がとても恋しくなるのも、“イタリアあるある” のひとつです。
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